JR深谷駅北口より徒歩約12分
深谷シネマ、地元も地元なのだがなかなか訪問できていない。 徒歩でも行けるのだが、近すぎて他の劇場と抱き合わせてハシゴがしづらいのと、何しろここに来ても出掛けた感が得られない。
それと、このエリアのミニシアターは他にシネマテークたかさきと前橋シネマハウスがあるが、この2館と比べると上映の時期が遅いのだ。 だいたい観たいと思う作品は観終えてしまっていて新作をシネコンへ観に行ってしまう。
この日はたまたま他に行きたいところもなく、高崎と前橋で上映していたが鑑賞していない作品が上映されていた。
理由は他にもうひとつあって・・・


スタンプカード。 ここは会員制度はなく、映画を観た人は全員このカードをもらえる。 10回鑑賞すれば1回無料になる。 このカードは有効期限があり、あと一ヶ月くらいで期限切れになってしまうところだったのだ。
前回の無料鑑賞「バビ・ヤール」を観たのが2023年の3月なので有効期限は2年。 2年間で10回しか観てないのか。いや前回の「正義の行方」は前年の9月なので、それから半年近く行っていない。
久しぶりの深谷シネマだが、この記事は公共交通で映画館巡りをしているのでクルマや徒歩で行ったのでは面白くない。 コミュニティバスか電車だが、やはり電車だろう。 午後にそのままどこかに行きたい気分だし。

と言うことで岡部駅。 1駅乗って深谷を目指す。 やはり駅の改札からホームに入ると外出した気分になる。

高崎方面から湘南新宿ラインが到着。 湘南新宿ラインはやっぱり上野東京ラインより混んでいる。 1駅だけなのでドア横に立って行こう。

深谷駅ホームに到着。 東京駅を模した駅舎も下から見ると何だか微妙。

2階に上がり改札へ。 この駅の改札は一カ所。 メインの出口は国道17号が走る北口。 映画館も北口を降りて向かう。

左が北口。 南口方面の案内だけ表示されているが北口が古くからの宿場町。

エスカレーターを降りるとゆるキャラ「ふっかちゃん」がお出迎え。 しかしおっさんがこの写真を撮っている光景って不気味に思われるかな。 しかも地元民だし。

郷土の英雄、渋沢栄一翁の銅像。 大河ドラマと一万円札でやたらと騒がれていた。

北口を出るとロータリーを挟んでR17方面に道路が2本伸びている。 これは右側(東側)の道路で昔からの駅前通り。 幼い頃はショッピングセンターと商店街に活気があり来るのが楽しみだったのだが・・・。

左側(西側)の道路は2021年に開通した新しい道路。 市役所通りが正式な名前だが、さしずめ新・駅前通りと言った風情か。 劇場へはこの道路から向かう。

一つ目の交差点。 ここは直進する。

コミュニティバスのバス停があるが、深谷シネマに行くにはまったく使えない。 逆に市北部の渋沢栄一関連の施設に行くにはコミュニティバスかタクシーでないと行けない。

駅から約350m、二つ目の信号のある交差点を左折。 右に見える煙突は酒造のもの。 この酒造は現役。

左折して進むとまた煙突が。 この煙突がある場所が劇場のある旧七ツ梅酒造。 歩いてみて気づいたがこの道路、旧街道で歩道が狭くて危険な気がしていたが、区画整理中で所々昔のままのところもあるが新しい所は歩道も広く安全になっている。 何気なくクルマで走っていると気づかないものだ。

見えてきた。 レトロな建物だが、この辺りはこういう古い建物が多く残っており違和感は感じない。

信号左折から200mで七ツ梅酒造跡に到着。 ここの酒蔵を改装したのが深谷シネマ。 この道路、旧中仙道で古い建造物が残っておりリュックを背負って写真を撮っている中高年の人が一定数いるのだが、自分もそう見られているのだろうな。リュックは背負ってないが。

正面から入ってみる。 劇場に初めて来た人は不安になるんじゃなかろうか。

元々は仕事場なので入り組んでいる。

ここで数多の作品のロケが行われている。

奥へ進む。 敷地の一番奥に映画館がある。

来た。 これが深谷シネマ。 この場所に移転する前は市街地の銀行跡地で運営していた。

さらに奥に行くと敷地外に出て駐車場。 深谷シネマだけでなく商店街の駐車場のようだ。 R17からは交差点を曲がってすぐ。

酒蔵を改装した映画館は全国唯一だそう。 入る前にいつもこの自販機のコーヒーで一服してしまう。

AM9:00 一番でチケットを買う。 電車の時間が良かった。 クルマで来る時はギリギリだったりする。 ロビーはもちろん広くない。

チケットカウンターの脇にこんなスペース。 カップコーヒーの自販機もある。

朝イチの上映回だったのですぐに入場。 一番乗りだったのでこんな写真が撮れた。 ここは全席自由席なので好きな所に座る。 画像奥に一人席のシートが一列あるのでそちらに着席。

ミニシアターにしては豪華なシートだと思う。 頭まで支えてくれる背もたれの高いシート。 体勢を変える時にギシギシ音がするのはご愛嬌。
映画館の一週間のスタートは大抵金曜日か土曜日だが、こちらは日曜日が初日。 初日の朝イチでなのか上映時間近くになるとお客さんがけっこう入ってくる。 上映が始まると、何となく以前より映像がきれいになってる気がするが気のせいか。

ここへ来ると手描きの絵看板も見られる。 こういう物があるのも地味だがすごい。 以前、職場の映画好きな若者をこれを見に連れてきたら感激して写真を撮っていた(仕事中だったので映画は観てないぞ)。

耳そうじ大サービスの看板とかある。 この七ツ梅酒造跡は一般社団法人が運営管理をしているが、この中に深谷シネマを含めて14の飲食店・古書店などがありそれぞれ営業している。
個人的にはこのジオラマ感が何となく苦手なので映画館以外に寄ったことはないが、街道巡りなどしている方がちょっと休憩がてら寄ってみるのに良いのではなかろうか。 火曜定休日の店が多いので訪問の際は気を付けてほしい(映画館も火曜定休)。

深谷の酒造は三つあり、ここと先ほど交差点から煙突が見えた所。 もうひとつはここから西へ300mほど進んだ所にあって、この七ツ梅酒造だけ廃業してしまったのだが、清酒「七ツ梅」は神戸の酒造で作られている。 元々は兵庫の酒で、江戸時代にこちらに移って製造していたようだ。 元の産地で伝統は引き継がれているという事か。
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帰り道、いつもと違うアングルで駅を眺めている。 この後は高崎へ行こうか桶川のロッテリアへ行こうか迷っていたが、何となく桶川へ行ってしまった。 期間限定のさくらシェーキにありつけたのは嬉しかったが。
最後に、桜の時期に深谷を訪れたら映画館と反対側の南口へ降りてほしい。

南口は出るとすぐに神社と川(実際は農業用水路)があり桜並木になっている。 電車からも見えるがけっこう圧巻な景色なのだ。

穏やかな天気だったりすると時間が経つのも忘れさせてくれる。
JR深谷駅北口より徒歩約12分